青空文庫

「文部省の仮名遣改定案について」の感想

文部省の仮名遣改定案について

もんぶしょうのかなづかいかいていあんについて

初出:「改造」1925(大正14)年3月

創作背景文学不信社会批評言語の構造分析的風刺的鬱屈

書き出し

我文部省の仮名遣改定案は既に山田孝雄氏の痛撃を加へたる所なり。(雑誌「明星」二月号参照)山田氏の痛撃たる、尋常一様の痛撃にあらず。その当に破るべきを破つて寸毫の遺憾を止めざるは殆どサムソンの指動いてペリシデのマツチ箱のつぶるるに似たり。この山田氏の痛撃の後に仮名遣改定案を罵らむと欲す、誰か又蒸気ポンプの至れる後、龍吐水を持ち出すの歎なきを得むや。然れども思へ、火を滅せむには一杓の水も用なしと做さず

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