青空文庫

「三島霜川」の作品

三島霜川

みしまそうせん

生年:1876-07-30没年:1934-03-07

日本の作家、演劇評論家。 家業を継がせようという父の意に反し上京、尾崎紅葉に師事した。22歳の時、出世作『埋れ井戸』を発表。1907年に発表した『解剖室』と『平民の娘』が好評で迎えられ、中堅作家としての地位を得た。

via: ウィキペディア

明治〜昭和

演劇評論家日本文学明治期昭和初期俳優批評

三島霜川(1876年7月30日―1934年3月7日)は、明治末期から昭和初期にかけて活躍した日本の作家・演劇評論家である。東京生まれだが、幼少期は長野県で育ち、文学と演劇への関心を深めた。大学卒業後は新聞記者として活動し、俳優や舞台作品に対する鋭い批評を書き続けた。代表作『役者芸風記』では、当時の日本演劇界を詳細に描写し、『芸壇三百人評』では主要俳優を評価した。彼の評論は、演劇史研究の重要資料とし…

代表作

  • 役者芸風記
  • 芸壇三百人評

水郷

すいごう

初出:「文庫」1906(明治39)年7月15日

21
2018/03/29

771ffdjm4985さんの感想

仙境訪問譚のようなお話。

平民の娘

へいみんのむすめ

初出:「文芸倶楽部」1907(明治40)年8月1日

115
2025/02/27

decc031a3fabさんの感想

画家志望の華族のボンボン(しかも庶子)が、モデルになってくれた「平民の娘」に惚れて、跡継ぎのプレッシャーを掛けてくる父に反発して、彼女の家に転がり込む。 待乳山聖天そばの下町が舞台。前半では主人公・周三の悩みや焦りを克明に描写したのに対し、後半はガラリと風景が変わり、「平民の娘」お房母娘のペースに巻き込まれ、彼女たちとの生活に馴染んでいく様子が描かれる。 生活力が薄い周三がこれからどうなるかまでは書かれてないが、自分に似ていると感情移入する読者も居そうだし、この作者とこの作品、令和の現在に比べて評価する価値ありと思ったな。

虚弱

きょじゃく

初出:「新生」1908(明治41)年2月1日

16

昔の女

むかしのおんな

初出:「中央公論」1908(明治41)年12月1日

35
2022/03/01

cdd6f53e9284さんの感想

三島霜川の「昔の女」という作品は、自分にとって、初めて読む作家の小説だ。 作家についても作品についても、予備知識など、まったく持たずに読んでみた。 書き出しは、荒廃した借家の汚れ様を微細にわたり写実し、あまり裕福とはいえない淀み荒んだ造作のあれこれが執拗に描かれている。 主人公の由三は、作家志望の30歳を過ぎた独身男で、だいぶ呆けが進んだ老母と同居している。 机の上には、開けたままの原稿用紙が置きはなしてあって、一向に字が埋まらず、イラついているのは、そのためか。 起き抜けに、病弱な母親の陰気な愚痴を聞かされ、やりきれない思いを持て余し、ついに耐えかねて、由三は口実をつくって家を飛び出した。 当てもなく、あちこちさ迷い歩くが、もとより歩きなれた街だ。 ふと、古道具屋の前で足を止める、 紫の羽織を着た女の肖像画がこちらを見ている、それが誰かに似ているのだが、はて、誰だったろうかと思いながら絵を購ってしまう。 そして、やがてその女を思い出す。 綾さんだ。 由三が十四五の頃、世話になっていた叔父の家によく遊びに来ていた元藩士という男の娘で、十一二の美しい娘が綾だった。 綾の父親は叔父とある事業に共同出資して失敗し、一家の零落を招いた。 由三は、わけあって数年、東京を離れなければならなかったが、別れるときの綾の印象を目の底に焼き付けて東京を離れた、貧しいながらも、こざっぱりとした気品のある美しい少女だ。 その時の印象を胸に抱きながら、由三は数年後に綾と再会する。 しかし、綾は、病を得て伏せ勝ちの父親に代わり、一家を支えるために鉛筆工場で働く世間ずれした逞しい女工になっていて、もはやそれは、由三の知っている美しく上品な少女の綾ではなかった。 その後、風の噂で、綾は同じ工場で働く男に望まれて結婚したという話を聞いて以来、しばらく忘れかけていたある日、道でばったり綾に会う。 ひどく所帯やつれしていて、かつてのあの美しさなど、いまはもう見る影もなく、しかも、ひどく動揺している。 立ち話ながらも、その後の彼女の離婚から一家離散に至るまでのあまり幸せそうでない散々な身の上話も聞いた、そしていま彼女は、奉公先で倒れた母親の所に駆け付けるところだという。 街の古道具屋で買った肖像画によって、由三は、いまさらながら、あまりにも多くのものを失ってしまったことを苦々しく思い出しながら、懐かしさから買ってきたはずの綾に似た肖像画を、改めて見る気など、いまはすっかりなくしてしまっていた。 以上、ざっと読み飛ばしてしまったのだが、どこかの箇所で叔父さんから 「綾さんと一緒になったら、どうだ」 とか言われたと書かれていて、その一言が由三の気持ちにどう響くのか、気にしながら読み進めたのだが、それ以上のストーリーの枝葉的な発展はなく立ち消え、いつの間にか自分も追いかけていること自体も忘れてしまった。 もしかしたら、まさにあれが凡作と傑作の別れ道だったかもしれない。 読み終えたあとで該当箇所「綾さんと一緒になったら、どうだ」の部分を探してみたのだが、見つからなかった、 結局、単なる幻だったのか、あるいは、あらまほしき我が妄想だったのであろう。

青い顔

あおいかお

初出:不明

27
2018/03/28

771ffdjm4985さんの感想

ロシアの小説に出てくるような、理屈っぽい下級官吏を思いだした。

解剖室

かいぼうしつ

初出:不明

47
2025/02/13

decc031a3fabさんの感想

序盤中盤の細かい…クドいほどの言い回しが、終盤のコンパクトな終い方への振りになっている。研究や勉強以外に関心を示さなかった学士が「一ツの林檎」で動揺する。解剖室周りの雪解けの風景や学生たち、真面目な小使の丁寧な描写が、学士の心情を際立たせる描き方が面白い。

自伝

じでん

初出:不明

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