青空文庫

「黒衣聖母」の感想

黒衣聖母

こくいせいぼ

初出:「文章倶楽部」1920(大正9)年5月

怪奇歴史的人物の描写知性と感性の対立叙情的孤絶

書き出し

——この涙の谷に呻き泣きて、御身に願いをかけ奉る。……御身の憐みの御眼をわれらに廻らせ給え。……深く御柔軟、深く御哀憐、すぐれて甘くまします「びるぜん、さんたまりや」様————和訳「けれんど」——「どうです、これは。」田代君はこう云いながら、一体の麻利耶観音を卓子の上へ載せて見せた。麻利耶観音と称するのは、切支丹宗門禁制時代の天主教徒が、屡聖母麻利耶の代りに礼拝した、多くは白磁の観音像である。が、

2026/01/31

d791aa060b32さんの感想

これはホラーではないのではないでしょうか? 最後の一節は救いであるし、無気味さや因果を感じるのはあくまで人間です。聖母像はただ老婆の願いをきいてそこに在った。人間が神仏を御し利益を得ようとした高慢と捉えるのも人間の考え。大いなる存在は裁かない。人生の長短も大きな流れでは意味もなくただ等しく定めの日を迎えた。

2023/05/29

鍋焼きうどんさんの感想

それは幸なのか不幸なのか、それは本当のことなのか偽りなのか、定めようのない様子が不安定で怖い。科学では解明できないことが厳然としてある。

2022/01/07

karinoさんの感想

台座の銘は、ラテン語なのかな?アプリではそこが分からないのが残念だった。 ネット検索してみたところ、ウェルギリウス(最大のラテン詩人)の『アエネーイス』に見られる言葉らしい。(山下太郎のラテン語入門、Amazon商品ページ)

2021/03/06

19双之川喜41さんの感想

 「福を転じて禍とする、縁起の悪いマリヤ像」 芥川が未成年の頃の創作である。 異を唱える年頃なので こうなったと思うけど 構想倒れのような 気がすると感じた。

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