青空文庫

「癩」の感想

らい

島木健作98
孤絶病中苦悩監獄生活身体描写静謐鬱屈

書き出し

1新しく連れて来られたこの町の丘の上の刑務所に、太田は服役後はじめての真夏を迎えたのであった。暑さ寒さも肌に穏やかで町全体がどこか眠ってでもいるかのような、瀬戸内海に面したある小都市の刑務所から、何か役所の都合ででもあったのであろう、慌ただしくただひとりこちらへ送られて来たのは七月にはいると間もなくのことであった。太田は柿色の囚衣を青い囚衣に着替えると、小さな連絡船に乗って、翠巒のおのずから溶けて

2020/11/07

19双之川喜41さんの感想

 読み進んで行くと 暗く 閉塞感 ▫絶望感に囚われ  楽しいような気持ちは全く起きない。 刑務所を出所できたのも  ライ病にかかっているからであり 希望はもてないまま シャバに出るのである。

2020/10/17

a82d56190757さんの感想

コロナ渦の今、病と人が向き合う心の動きが、重々しいトーンながら胸に迫ってきます。生きることの希望は心の内に存在しどんな状況にあろうと尊いものだと感じます。感動的な作品でした。

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