青空文庫

「虫干」の感想

虫干

むしぼし

永井荷風20

書き出し

毎年一度の蟲干の日ほど、なつかしいものはない。家中で一番広い客座敷の椽先には、亡った人達の小袖や、年寄った母上の若い時分の長襦袢などが、幾枚となくつり下げられ、そのかげになって薄暗く妙に涼しい座敷の畳の上には歩く隙間もないほどに、古い蔵書や書画帖などが並べられる。色のさめた古い衣裳の仕立方と、紋の大きさ、縞柄、染模様なぞは、鋭い樟脳の匂いと共に、自分に取っては年毎にいよいよなつかしく、過ぎ去った時

2025/07/19

艚埜臚羇1941さんの感想

  紫外線で 浮世絵等の 彩色が 飛んで仕舞うのが 天日干しの難点であるけど ボストン美術館のように 保存の ための 保存を 頑なに 実行された お陰で 永年にわたって 暗所保存した 為に 浮世絵の 紫色は 鮮明に 遺されたと 聞く。和紙に 食らい付く 虫達を退治するには 古来から おこなわれた 虫干しが 有効であることは 言うまでもない。銀杏の葉も 防虫効果 ありとされる。  

1 / 0