青空文庫

「羊羹」の感想

羊羹

ようかん

初出:「勲章」扶桑書房、1947(昭和22)年5月10日

永井荷風14

書き出し

新太郎はもみじという銀座裏の小料理屋に雇われて料理方の見習をしている中、徴兵にとられ二年たって帰って来た。しかし統制後の世の中一帯、銀座界隈の景況はすっかり変っていた。仕込にする物が足りないため、東京中の飲食店で毎日滞りなく客を迎えることのできる家は一軒もない。もみじでは表向休業という札を下げ、ないないで顔馴染のお客とその紹介で来る人だけを迎えることにしていたが、それでも十日に一遍は休みにして、肴

2022/05/17

19双之川喜41さんの感想

 運送業に 転職したのが 当たって 金には 不自由なくなった 男が むかし 資産家だった 知り合いを 訪ねると 相変わらず 終戦後も 羽振りがいいので なんとなく 面白くなく 羊羹を 大人買いしてから 帰途につくという 筋立てである。当時 やたら 甘味類に 人気があったという 時代背景を ほうふつとさせる 巧みさを 感じてしまった。

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