ばらふじん
書き出し
一青山浩一は、もと浜離宮であった公園の、海に面する芝生に腰をおろして、そこに停泊している幾つかの汽船を、ボンヤリと眺めていた。うしろに真赤な巨大な太陽があった。あたりは見る見る夕暮の色をおびて行った。ウイーク・デイのせいか。ときたま若い二人づれが通りかかるほかには、全く人けがなかった。伯父のへそくりを盗み出した五万円は、十日間の旅行で遣いはたしてしまった。ポケットには、辛うじて今夜の家賃に足りるほ…
阿波のケンさんさんの感想
乱歩ワールドさく裂の気配だが未完、その入口で終わり。残念です。