青空文庫

「曇天」の感想

曇天

どんてん

初出:「帝國文學 第拾五卷第三」大日本圖書、1909(明治42)年3月

永井荷風15

書き出し

衰残、憔悴、零落、失敗。これほど味い深く、自分の心を打つものはない。暴風に吹きおとされた泥の上の花びらは、朝日の光に咲きかける蕾の色よりも、どれほど美しく見えるであろう。捨てられた時、別れた後、自分は初めて恋の味いを知った。平家物語は日本に二ツと見られぬ不朽のエポッペエである。もしそれ、光栄ある、ナポレオンの帝政が、今日までもつづいていたならば、自分はかくまで烈しく、フランスを愛し得たであろうか。

2021/06/19

ef6cf1bf385bさんの感想

自分には、一度読んだだけでは理解し難いお話である。しかし、文章は美しく大体のことは把握できた。タイトルが曇天なのにも納得がいくというか、感嘆した。理解に及ばなかったのは私の思慮不足である。何度か読んでみようと思う。なので今のところは星3つ。実際は満点!!

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