青空文庫

「赤いステッキ」の感想

赤いステッキ

あかいステッキ

初出:「中央公論」1940(昭和15)年2月

壺井29

書き出し

一生まれつき目のよく見えない克子が兄の健とつれだって外へ遊びに出るとき、お母さんはきまったように二人にいって聞かせる。「気いつけてな、克が石垣から落ちたりせんようにな」それほど石垣の多い村である。海ぞいの村道に表を向けて立ちならぶ家々の裏口あたりから、もうゆるい勾配につれて石段がはじまり、村の背負っている山のてっぺんの方までも低い石垣の段々畑が続いているような土地柄なので、どこの家でも高いか低いか

2022/05/03

鍋焼きうどんさんの感想

お母さんの愛情と子どもたちの健気さが溢れて胸が熱くなる。お母さんはいつまでも子どもたちを見守り、克子も健もすこやかに育っていくに違いない。

2020/08/08

19双之川喜41さんの感想

 白杖(はくじょう)ならぬ 赤ステッキは 生来 視力に 障害のある克子にとっては 困ったときに 助けてくれる 夢の魔法の杖のようなものであった。深い愛情を 惜しみなく 我が子に 注ぐ 母親の 心の動きに 私は 思わず 涙が 溢れるのを 抑えきれなかった。

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