青空文庫

「青蠅」の感想

青蠅

あおばえ

初出:「新青年」1923(大正12)年1月増刊号

書き出し

男は、死んだ女のそばに突立って、平然とその屍体を見まもった。彼は眼を細めにあけて、大理石の石板に横えられた女の白い体と、胸の只中をナイフで無残に刳られた赤い創口とを見た。屍体はすでに硬直しているにも拘らず、完全な肉附の美くしさは、まるで生きている人のようだ。ただその余りに蒼白くなった手の皮膚や、紫色に変色した爪や、かっと見ひらいた両眼、気味わるく歯を露わしている黯ずんだ唇——それ等のものが永久の眠

2022/08/10

19双之川喜41さんの感想

 ブルダンは あらゆる証拠にも 屈しないで 自らの殺人を 否認する。殺した女の首に残された 傷痕が 男の指に 合うか どうか 確かめようとした時に 予想もできないことが 起きてしまった。女の死体の描写には 凄まじいものがあり 印象には残るけど 気色の悪い作品であると 感じた。

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