たきしぶき
初出:「逓信協会雑誌」1963(昭和38)年8月号
書き出し
病臥して二度目の夏を迎えた。容態はだいぶいいが、両足のリューマチで動けぬせいか、暑さは人一倍つらい。何か涼しいものはないかと考えていたら、富士の白糸ノ滝が目に浮かんできた。二年前の夏、ある俳誌の同人二十数人の団体に飛入りして、駿河の猪之頭へいった。富士の雪解の地下水がその西麓のここに四十何ヵ所も湧き出すのを利用して、十万平方メートルの県営養鱒場ができている。一行は両兜合掌造りの田舎家に泊り、鱒料理…
阿波のケンさん36さんの感想
短い文章だが何とも言えない清涼感がある。因みに作者が訪れた白糸の滝と言う名の滝は全国に点在している。