ふしあわせもののうた
初出:「第三次早稲田大学新聞 第三十九号」早稲田大学新聞社、1936(昭和11)年5月27日
書き出し
ふしあわせ者のうた中野鈴子人間には幸福と不幸があるそれは何処からきているかみなもと深く学者はしらべた人々は自分に照りあわせ実際的に納得したけれども目ざす彼岸は高くあまりに遠いふしあわせは片時もはなれずつきまとう人という人はことごとく本能感情意志を持つ不幸は四六時中五感をつっさすみんなは生きるふしあわせとの組み打ちふしあわせは一様でないその千差万別をうたいたいことに普遍的なものよりも特殊なふしあわせ…