おもいで
初出:「山陰新報」1954(昭和29)年7月9日
書き出し
思い出佐藤春夫二十代の時鴎外先生には五、六回お目にかかった。その後二、三度陸軍省の医務局に校正を届けた際お目にかゝったが、いずれも簡単で、懐旧談を語るほどの資料はもっていない。そのころ、与謝野寛、生田長江、永井荷風氏らが鴎外先生の門人で、私は先生の孫のようなものだった。そうした縁故で私は先生と直接の関係はないが、先生の文学的事業から尊敬している。先生は世間から気むずかし屋と思われることを苦にして、…
いちにいさんの感想
鴎外先生!