青空文庫

「椋のミハイロ」の感想

椋のミハイロ

むくのミハイロ

書き出し

鉄道工事も既う竣つた。請負人は払ふべき手間を払ひ、胡魔化される丈け胡魔化してカスリを取り、労働者は皆一度に己が村々へ帰ることになつた。路端の飯屋は昼前の大繁昌で、ビスケットを袋に詰める者もあれば、土産にウォットカを買ふ者もあり、又は其場で飲んで了ふ者もある。それから上着を畳んで、肩へ投懸けて出掛けるとて、口々に、「そんだら、椋よ達者で暮らせ……そんだら/\!」……と、椋のミハイロ一人になつた。どち

2020/08/24

19双之川喜41さんの感想

 仲間内では 椋(むく)と 呼ばれている男は 頭が少々 不自由なので みんなからは 尊敬されているというわけではなかった。都会に 出て来て 煉瓦造りの 下働きのような 仕事にありつき なんとか 生きていけることには なった。そこに働いていた女に 密かに想いを寄せるけど ある日 女は突然いなくなってしまった。椋は 女がいなくなった理由を  理解できない。そのことで 仲間から からかいの 対象となる。存外 そこそこ 可愛がられて いるようでもあるのが 読み手の 救いかもしれない。

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