青空文庫

「途中で」の感想

途中で

とちゅうで

初出:「婦人戦旗 第一巻第二号」戦旗社、1931(昭和6)年8月1日

書き出し

わたしは途中で一人の女とすれちがった女のかおは白粉と紅で白く赤く美しかった背が高くふっくら円かった年は二十三四そして藤色チリメンの長袖厚いフェルト草履の大股でトットッと歩いて行ったそれは大変に自慢そうでからだ全体が得意で一ぱいのようだったわたしは洗いざらしの浴衣を着て青じけた顔をうつむけて通りすぎたわたしは顔をうつむけて通りすぎたそうしてわたしは振りかえった振りかえった時わたしの胸はわくわくとこみ

1 / 0