青空文庫

「ネクタイとステッキ」の感想

ネクタイとステッキ

ネクタイとステッキ

初出:「新潮 第二十四年第十一号」1927(昭和2)年11月1日

書き出し

ネクタイとステッキ佐藤春夫ネクタイやステッキ。僕は一向そんな代物の愛好家ではない。そんな者に僕を仕立てゝしまつたのは、天下のゴシップである。ゴシップによると、僕は三千本のネクタイを持つてゐるさうである!まあ考へても見たまへ。一本五円と見つもつて、三千本で一万五千円也。僕は不幸にもそれほど徹底的に非常識にはなれない。ネクタイ三千本は実に白髪三千丈のたぐひで、たくさんといふことのつもりなのかも知れない

1 / 0