つきとてぶくろ
初出:「オール讀物」文藝春秋新社、1955(昭和30)年4月
書き出し
*作中、ディクスン・カー著『皇帝のかぎ煙草入れ』のトリックに言及されています。未読の方はご注意ください。一シナリオ・ライター北村克彦は、股野重郎を訪ねるために、その門前に近づいていた。東の空に、工場の建物の黒い影の上に、化けもののような巨大な赤い月が出ていた。歩くにしたがって、この月が移動し、まるで彼を尾行しているように見えた。克彦はそのときの巨大な赤い月を、あの凶事の前兆として、いつまでも忘れる…
3fff2873574dさんの感想
犯人が追い込まれていく心理描写が生々しく、臨場感に溢れていて面白い。その名前だけで犯人を追い詰めてしまう明智さん、流石。