青空文庫

「橋」の感想

はし

初出:「新潮」1933(昭和8)年5月号

書き出し

こどものときから妙に橋というものが好きだった。こちらの岸からあちらの岸へ人工の仕掛けで渡って行ける。そういった人間の原始的功利の考えがこどもの好奇心の頭を擡げさせやすいのかとも考える。しかしそれならなんの履物ででもあれ、その上を渡りさえすれば気が済む筈である。だが私の場合は違っていた。どの橋でも真新らしい日和下駄の前を橋板に突き当てて、こんと音をさせ、その拍子に後歯を橋板に落してからりと鳴らす必要

2025/08/11

艚埜臚羇1941さんの感想

  かの子は ヴエニスの 反り返った 橋を 日本から 持参した 日和下駄に わざわざ 履き替えて 渡って見る。石だたみの 音が 跳ね 返る。旅の 感慨 一塩の ようでも ある。

2022/05/01

阿波のケンさんさんの感想

作者は木の橋で鳴る日和下駄の音が堪らなく好きらしい。道が木や地道ならいいがコンクリートとなると頭に響いて辛抱出来ない。世の中は上手く回っているのかも知れない。

1 / 0