せいりんじゅくき
初出:「文学界 第三巻第九号」文藝春秋、1949(昭和24)年11月1日
書き出し
こないだ電車の中で新国劇の「大菩薩峠」上演の広告ビラを見かけた。中里介山居士追善興行としてあった。この芝居の上演も久し振りな気がする。介山居士は戦争中、生れ在所の西多摩郡の羽村で急逝された。あれは何年のことであったろうか。救世軍の秋元巳太郎氏が葬儀委員長をされたという簡単な新聞記事を読んだ記憶がある。逝くなられた月日のことを私は覚えていない。また今年は何回忌に当るのか、それも知らない。私は嘗て介山…
88b5ee87e626さんの感想
師友を偲ぶ文でした。過ぎ去った昔のことを偲ばれて、どんな気持ちであろう、作者の言うとおり:所在ない気の抜けた気持ちのものである。