ゆうもやのなか
初出:「キング」大日本雄辯會講談社、1952(昭和27)年2月
書き出し
一彼は立停って、跼み、草履の緒のぐあいを直す恰好で、すばやくそっちへ眼をはしらせた。——間違いはない、慥かに跟けて来る。その男はふところ手をして、左右の家並を眺めながら、悠くりとこちらへ歩いて来る。古びた木綿縞の着物に半纒で、裾を端折り、だぶだぶの長い股引に、草履をはいている。仕事を休んだ紙屑買い、といった、ごくありふれた風態である。どこにこれという特徴はないが、とぼけたような眼つきや、ひどく悠く…
ba5194e78df6さんの感想
こころ暖まる登場人物読んで清々しいね。
6ed1fc493468さんの感想
短い話ではあるが、全ての情景がありありと目に浮かぶ描写 その後どうなったのかなどと思うのは、あまりに野暮