青空文庫

「柳橋物語」の感想

柳橋物語

やなぎばしものがたり

初出:前編「椿 創刊号」山本周五郎一人雑誌、1946(昭和21)年7月

書き出し

前篇一青みを帯びた皮の、まだ玉虫色に光っている、活きのいいみごとな秋鯵だった。皮をひき三枚におろして、塩で緊めて、そぎ身に作って、鉢に盛った上から針しょうがを散らして、酢をかけた。……見るまに肉がちりちりと縮んでゆくようだ、心ははずむように楽しい、つまには、青じそを刻もうか、それとも蓼酢を作ろうか、歌うような気持でそんなことを考えていると、店のほうから人のはなし声が聞えて来た。「いったいいつまでに

2024/11/22

fe93e141a4c6さんの感想

時間がかかっても、腹を決めた女は強い。 愛とは何だろう。 人を愛するというのはその人間の強さかもしれない。

2023/08/19

371cbe7fec5bさんの感想

山周傑作の中の一つ。

2023/05/12

ba5194e78df6さんの感想

一気に読み切れました。清々しい心に残る展開、感無量

2021/02/28

f4eb2ac81911さんの感想

地震、火事、洪水。 江戸の街に生きる庶民は大変だったとあらためて思う。 おせんにはいくつかの選択肢があった。 ひとつには庄吉との約束など忘れて幸太の愛と好意にすがること。 でもそれを選ぶ間もなく幸太は火事の中隅田川に沈んでしまった。 もう一つはどんな手を使ってでも庄吉の誤解をとくこと。 でもおせんはいつかはわかってくれると待つことを選んだ。 そして庄吉に完全に裏切られた。 こうなると読者としては「絶望の死」という3つめの選択肢しかおせんには残されていないように思えてくる。 実際おせんはそうなりかけたし頭も狂いかけた。 でもそうなってしまっては読後の後味の悪さしか残らないではないか、いったいこの小説をどう始末するんだという気持ちで読み進めた。 冷たい世間の中でも必ず好意を善意を寄せてくれる人はどこかにいる。 飛行機が墜落寸前のところで操縦桿を持ち上げるとでもいうか、第4の選択肢がおせんに与えられる。 そしてその選択肢を選び取ったのはおせん自身だ。 見たこともないのに見たかのようにうそを言うのが小説家というものだろうが、見たこともないのにここまで人間の心のひだの一つ一つをくっきりと文章に書ききることができる。 山本周五郎でなくて誰ができるだろう。

2020/07/30

cf4865ab8749さんの感想

このあとおせんちゃんは幸せに暮らしました。となりそうなことだけが救い

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