めおとのあさ
初出:「婦人倶楽部」大日本雄辯會講談社、1941(昭和16)年3月号
書き出し
一霜月のよく晴れた日であった。お由美は婢のよねを伴れて浅草寺に詣でたが、小春日和の、如何にも快い陽射しに誘われて、つい大川端の方へ足が向き、それから橋場の先まで歩いたので、帰りにはさすがに少し疲れ、茶屋町まで来てふと通りがかりの掛け茶屋へ休みに入った。舌を焦がすような渋茶を啜りながら、お由美は摘んで来た野菊の枝を揃えた。もう葉は霜枯れているのに、鮮やかな紫の三、五輪の花は、そのまま深い秋の色をとど…
48aeac87bb96さんの感想
旦那が凄くかっこよいです