にちにちへいあん
初出:「サンデー毎日臨時増刊涼風特別号」1954(昭和29)年7月1日
書き出し
一井坂十郎太は怒っていた。まだ忿懣のおさまらない感情を抱いて歩いていたので、その男の姿も眼にはいらなかったし、呼ぶ声もすぐには聞えなかった。三度めに呼ばれて初めて気がつき、立停って振返った。道のすぐ脇の、平らな草原の中にその男は坐っていた。松林と竹藪に挾まれたせまい草原で、晩春の陽がいっぱいに当っている。浪人者とみえるその男は、坐って、着物の衿を大きくひろげて、蒼白く痩せたひすばったような胸と腹を…
fe93e141a4c6さんの感想
爽快!主人公の人間味溢れる最後の言葉に思わずニコリとしてしまいました。
ba5194e78df6さんの感想
人助けは、周り回って、自分助け