青空文庫

「似而非物語」の感想

似而非物語

えせものがたり

初出:「週刊朝日涼風読物号」朝日新聞出版、1952(昭和27)年6月

書き出し

一加賀のくにの白山谷を、鶴来町のほうから手取川に沿って登って来たひとりの旅装の老人が、牛窪という村にかかる土橋のところで立停った。年は六十前後、背丈は五尺七寸くらいあった。痩せていて色が黒く、眉毛も髪も白い。眉毛が特に白くて、陽に向くときらきら光った。ねむたそうな眼つきや、高い鼻や、やわらかにむすんだかなり大きな唇などに冷やかな無関心と、人を嘲弄するようなものが感じられた。裾をはしょった黒い縞の着

2024/10/06

e74bf0f24487さんの感想

山本文学には珍しいお気楽な読み物。 好きです。できるならこの手のものを半分以上書いて欲しかった。 読んでてあまりにも苦し過ぎるものが多いと感じるのは私だけだろうか。

2021/10/04

f4eb2ac81911さんの感想

自分はユーモア小説として楽しく読んだ。 主人公の杢助は正真正銘どうしようもない人物だが、大先生の飯篠長威斎、大豪傑の岩見重太夫、修行に来て勝手に会得して去った侍たち、それから代々のお登目様たちも、この世にうろうろ生きている人間たちはみな大したことない偽物だ。 それをユーモアとともに書いたものがこの物語というわけだ。

2021/09/28

阿波のケンさん36さんの感想

世間の評価と言うものの危うさを述べた秀作である。

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