えのきものがたり
初出:「オール読物」文藝春秋新社、1961(昭和36)年9月~10月号
書き出し
一さわが十三になった年、国吉が下男に来た。国吉は十五歳で、よく働く少年だったし、二年のち、二人は愛し合うようになった。さわの父は河見半左衛門という。母の名はわか。さわの下に一つ違いの妹なかと、その三つ下に丈二という弟がいた。河見家は七代まえに苗字帯刀をゆるされ、代々七カ村の庄屋を勤めていた。「榎屋敷」と呼ばれるその家は葉川村の段丘の上にあり、ほぼ南北にのびる越後街道と、魚野川が眺められ、白い土塀を…
ba5194e78df6さんの感想
時間の経過と環境と相反する