ごかいのまど
01 合作の一(発端)
01 がっさくのいち(ほったん)
初出:「新青年」博文館、1926(大正15)年5月
書き出し
一「社長、又脅迫状です」ドアが開いて、庶務の北川が入って来た。株式会社西村電気商会主の西村陽吉は、灰皿の上に葉巻を置いて、クルリと廻転椅子を廻し笑顔を向けた。「又かい。根気のいいものだね」彼はものうげに、北川のさし出す書状を受取ると、チエッと舌打ちをしながら、開封した。「慣れっちまいましたね。封筒を見れば、これは脅迫状だなんて、直ぐに分る様になりました」「ウン」西村は鷹揚にうなずいて、封筒の中味を…
19双之川喜41さんの感想
探偵小説が隆盛であった当時の 時代背景を彷彿とさせる。 現在では 6人の探偵小説家を集めるのは なかなか骨だと思われる。 第一走者の乱歩は 残りの走者に 気配りをしている様にも見え 面白いように感じた。