青空文庫

「十和田湖」の感想

十和田湖

とわだこ

初出:「東京日日新聞 朝刊第一八三五一号〜第一八三五九号」東京日日新聞社、1927(昭和2)年10月1日〜9日

鏡花83

書き出し

一「さて何うも一方ならぬ御厚情に預り、少からぬ御苦労を掛けました。道中にも旅店にも、我儘ばかり申して、今更お恥しう存じます、しかし俥、駕籠……また夏座敷だと申すのに、火鉢に火をかんかん……で、鉄瓶の湯を噴立たせるなど、私としましては、心ならずも止むことを得ませんので、決して我意を募らせた不届な次第ではありません。——これは幾重にも御諒察を願はしう存じます。——古間木(東北本線)へお出迎ひ下すつた以

1 / 0