ぜったいてきじんかく
正岡先生論
まさおかせんせいろん
初出:「馬醉木 第三卷第一號」1906(明治39)年1月1日
書き出し
子規子の世を去るなり、天下の操觚者ほとんど筆を揃てその偉人たることを称す、子規子はいかなる理由によって偉人と称せられたるか、世人が子規子を偉人とするところの理由いかんと見れば、人おのおのその言うところを異にし、毫も帰一するところあるなく、しこうしてただその子規子は偉人なりという点においてのみ、一致せるの事実を見たるは最も味うべき点なりとす。しかり世人は相当の理由を有して、子規子の偉人たるを断定せる…