青空文庫

「老境」の感想

老境

ろうきょう

初出:「真賢木」金尾文淵堂、1943(昭和18)年

書き出し

吾老いぬれど仙家に入らず茶烟軽く紅塵の裡に住む柴門を守るは吾家の月竹窓に吹くは隣家の風人来れば迎へて会ふ人去れば吾座にもどる眠り足りて夢なく起きて倦むことなし昼には昼に書くことあり夜には夜に語ることあり世にあづけたるわが寿は時来らば世に返さむ草の生命はわが生命より短く樹の年輪はわが年輪より多しわが生命の一瞬心眼明らかに天人の五衰は問はず底本:「ふるさと文学館第三三巻【大阪※】」ぎょうせい1995(

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