青空文庫

「二人の稚児」の感想

二人の稚児

ふたりのちご

初出:「中央公論」1918(大正7)年4月号

書き出し

二人の稚児は二つ違いの十三に十五であった。年上の方は千手丸、年下の方は瑠璃光丸と呼ばれて居た。二人は同じように、まだ頑是ない時分から女人禁制の比叡の山に預けられて、貴い上人の膝下で育てられた。千手丸は近江の国の長者の家に生れたのだそうであるが、或る事情があって、此の宿房へ連れて来られたのは四つの歳のことである。瑠璃光丸は某の少納言の若君でありながら、やはり何かの仔細があって、よう/\乳人の乳を離れ

2018/04/27

ec538f32331eさんの感想

幼少時より女人禁制の比叡山に預けられ、御上人様の膝下として育てられた二人の稚児の物語。思春期を迎え、外の世界への好奇心が芽生え各々自分の生き方を求めて行く。なぜか犀星の作品と思いこんで読んでいた。読後、谷崎の作品であったことに気付いた。瑠璃光丸がとてつもなく可愛いく不憫だ。

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