青空文庫

「入江のほとり」の感想

入江のほとり

いりえのほとり

初出:「太陽 第二十一巻第四号」博文館、1915(大正4)年4月1日

正宗白鳥69

書き出し

一長兄の榮一が奈良から出した繪葉書は三人の弟と二人の妹の手から手へ渡つた。が、勝代の外には誰れも興を寄せて見る者はなかつた。「何處へ行つても枯野で寂しい。二三日大阪で遊んで、十日ごろに歸省するつもりだ。」と鉛筆で存在に書いてある文字を、鐵縁の近眼鏡を掛けた勝代は、目を凝らして判じ讀みしながら、「十日と云へば明後日だ。良さんはもう一日二日延して、榮さんに會ふてから學校へ行くとえゝのに。」「會つたつて

2022/03/24

19双之川喜41さんの感想

 魚の種は  年々 尽きる ばかりなので 先々 いいことが ないような 入江のかたわらに住む 家族の 閉塞感▫手詰まり感を 軸に 話は進むけど 筋立てと 詩味の均衡が よく取れていると感じた。 欲を言えば 終わりのほうの 車夫と長男の 会話の部分は  ないほうがよかったような気が しないでもないと思った。

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