青空文庫

「少将滋幹の母」の感想

少将滋幹の母

しょうしょうしげもとのはは

初出:「毎日新聞」毎日新聞社、1949(昭和24)年11月16日~1950(昭和25)年2月

書き出し

その一此の物語はあの名高い色好みの平中のことから始まる。源氏物語末摘花の巻の終りの方に、「いといとほしと思して、寄りて御硯の瓶の水に陸奥紙をぬらしてのごひ給へば、平中がやうに色どり添へ給ふな、赤からんはあへなんと戯れ給ふ云々」とある。これは源氏がわざと自分の鼻のあたまへ紅を塗って、いくら拭いても取れないふりをして見せるので、当時十一歳の紫の上が気を揉んで、紙を濡らして手ずから源氏の鼻のあたまを拭い

2022/04/21

4b0e03c3248fさんの感想

谷崎の小説は技巧の背後に人間の真の姿が描かれている。人生とはこういうものである。

2022/02/27

阿波のケンさん36さんの感想

最初は平安時代の色好みで有名な平中の話から始まり老大納言が時の左大臣時平に美女の誉れ高い妻を簒奪されるという様に流れる。後半はその老大納言が苦しみ抜き仏にすがるが悟り切れずにその生涯を終える。一切のそれを見ていた一子の母への思慕。最後の場面は涙無しには読めない。

2022/02/10

19双之川喜41さんの感想

 しげもと(滋幹)の 母恋物語りではなく 美人の誉れたかい母親の色恋沙汰を 真ん中に据える。 寸止め下ネタのようなくだりが 散りばめられてあり 退屈は 余りしない。 舞台化されたのも そうだろうなとは 想わせる。

2018/01/07

5ce0eaabee91さんの感想

平中、時平、菅丞相など歴史上の人物が現れますが 個人的な個人的な母への追慕の物語に思えます。 夕暮れの月光の下、仄白く絶え間なく散り乱れる花に惹き込まれる人。

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