青空文庫

「悪妻論」の感想

悪妻論

あくさいろん

初出:「婦人文庫 第二巻第七号」1947(昭和22)年7月1日

坂口安吾10

書き出し

悪妻には一般的な型はない。女房と亭主の個性の相対的なものであるから、わが平野謙の如く(彼は僕らの仲間では大愛妻家という定説だ)先日両手をホータイでまき、日本が木綿不足で困っているなどとは想像もできない物々しいホータイだ。肉がえぐられる深傷だという無慙な話であるけれども、彼の方が女房の横ッ面をヒッパたいたことすらもないという沈着なる性格、深遠なる心境、まさしく愛猫家や愛妻家の心境というものは凡俗には

2016/05/16

芦屋のまーちゃんさんの感想

夫婦は憎しみあい苦しめあうのが、常であると安吾は言う。恋愛も絶対的ではなく偶然選んだだけとのこと。 私は夫婦は愛だの恋だのと不確定なものではなく、縁だと考える。前世の因縁と言っても良い。その意味で見合婚を否定はしない。結婚が必ずしも恋愛の延長線にある訳でない。離婚する夫婦は元来夫婦ではなかっただけだ。無縁の二人からは何も生まれない。 良妻も悪妻も因縁である。

1 / 0