青空文庫

「野州の石屋根」の感想

野州の石屋根

やしゅうのいしやね

初出:「工藝 第六十五号」1936(昭和11)年7月31日

宗悦18

書き出し

浜田が益子にいるので、年々幾度か東京との間を往復し、栃木県には親しみが出来た。それに一時は半井知事がおられたので、県下を旅する機会が更にふえた。宇都宮から益子に、また鹿沼や日光に行くごとに度々私の心を惹いた建物を見た。長屋門の美しさもその一つだが、私にはことのほかその地方の民家で用いる石屋根が美しく想えた。これだけ形が確で、しかも美しい屋根を他で見たことがない。茅葺には様々な美しいのがあるし、瓦葺

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