青空文庫

「益子の絵土瓶」の感想

益子の絵土瓶

ましこのえどびん

初出:「心 第七巻第一号」生成会、1954(昭和29)年1月1日

宗悦37

書き出し

一栃木県益子の窯場で長らく土瓶の絵附をしていた皆川マスというお婆さんのことは、既に多くの方々も知ってお出での事と思います。その山水絵や枝梅の土瓶は、焼物に眼を注ぐほどの人なら、おそらく誰でも見慣れているものでありましょう。誠にありふれた品物でありますが、それを対象にこの一文を草したく思いますのは、実はそれが美に関する幾多の根本問題を孕んでいると思われるからであります。それに多くの方々によく知られて

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