あくにんのむすめ
書き出し
一「お願いで御座いますが…………」振り返って見ると、同じ欄干にもたれた、乞食体の中年の男、鳴海司郎の顔を下から見上げて、こう丁寧に申します。春の夜の厩橋の上、更けたという程ではありませんが、妙に人足が疎らで、風体の悪い人間に声をかけられると、ツイぞっとするような心淋しい晩です。見ると、人品骨格満更の乞食とも思えませんが、お釜帽の穴のあいたのを目深に、念入のボロを引っかけて、片足は鼠色になった繃帯で…
2510190d26e6さんの感想
うーん。善悪の逆転も対して驚かなかったなぁ