青空文庫

「幇間」の感想

幇間

ほうかん

初出:「スバル」1911(明治44)年9月号

書き出し

明治三十七年の春から、三十八年の秋へかけて、世界中を騒がせた日露戦争が漸くポウツマス条約に終りを告げ、国力発展の名の下に、いろいろの企業が続々と勃興して、新華族も出来れば成り金も出来るし、世間一帯が何となくお祭りのように景気附いて居た四十年の四月の半ば頃の事でした。丁度向島の土手は、桜が満開で、青々と晴れ渡った麗らかな日曜日の午前中から、浅草行きの電車も蒸汽船も一杯の人を乗せ、群衆が蟻のようにぞろ

2019/12/31

paoさんの感想

三枚目の人間に「ぞろりとした色男」という表現を使うところがたまらない。化けの皮が剥がれて加虐にも似た表情が見えた気もして、その表現にも感嘆する。

2019/11/07

19双之川喜41さんの感想

 男は 兜町(かぶとちょう)の相場師だった。 今では 落ちぶれて 催眠術にかかった振りをするのを 得意技とする 太鼓持(たいこも)ちに なりさがってしまった。 男は 岡惚れしている女に 術をかけてもらう。 その顛末(てんまつ)には 哀感が 漂うのである。 芸人が 読んだら 芸が深まるかなと感じた。

2016/08/18

1b99d76c284aさんの感想

視覚的描写が鮮やかでした。目の前に麗らかな風景が広がります。 まるで落語みたいです。

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