青空文庫

「幻化」の感想

幻化

げんか

初出:「新潮」新潮社、1965(昭和40)年6月

梅崎春生183

書き出し

同行者五郎は背を伸ばして、下界を見た。やはり灰白色の雲海だけである。雲の層に厚薄があるらしく、時々それがちぎれて、納豆の糸を引いたような切れ目から、丘や雑木林や畠や人家などが見える。しかしすぐ雲が来て、見えなくなる。機の高度は、五百米くらいだろう。見おろした農家の大ささから推定出来る。五郎は視線を右のエンジンに移した。〈まだ這っているな〉と思う。それが這っているのを見つけたのは、大分空港を発って、

2022/04/06

19双之川喜41さんの感想

 精神病院を 逃げ出し 飛行機で 終戦をむかえた地に 向かう。 記憶が 幻か 現(うつつ)か判然としないまま 酒色に逃避する。 噴火口を 無事に 周回するか 賭けをしたりする。 通信兵だったので ハ(ツー▫トン▫トン▫トン)か H(トン▫トン▫トン▫トン)か符号が でてくる。 重厚な構成の 素晴らしい 作品であると感じた。

2019/10/31

f5412d157d40さんの感想

非常に分かりやすい描写で、文章の向こうに映像が見えた。最後、ふたりはそれぞれどうなったのかが気になる!

2019/07/31

86907b788e63さんの感想

阿蘇の回りを歩いているのが、最後、五郎か丹生かわからなくなる…。

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