しんまんようものがたり
初出:「文章世界 第四卷第二號」1909(明治42)年2月1日
書き出し
からからに乾いて巻き縮れた、欅の落葉や榎の落葉や杉の枯葉も交った、ごみくたの類が、家のめぐり庭の隅々の、ここにもかしこにも一団ずつ屯をなしている。まともに風の吹払った庭の右手には、砂目の紋様が面白く、塵一つなくきれいだ。つい今しがたまで背戸山の森は木枯に鳴っていたのである。はげしく吹廻した風の跡が、物の形にありありと残っているだけ、今の静かなさまがいっそう静かに思いなされる。膚を切るように風が寒く…
500e5e392508さんの感想
最終的にお小夜は三郎が好きだったの?