銭形平次捕物控
ぜにがたへいじとりものひかえ
338 初姿銭形平次 八五郎手柄始め
338 はつすがたぜにがたへいじ はちごろうてがらはじめ
初出:「西日本新聞」1930(昭和5)年1月3日
野村胡堂約11分
書き出し
明神下の銭形の平次の家へ通ると、八五郎は開き直って年始のあいさつを申述べるのです。「明けまして、お目出とうございます——。昨年中はいろいろ」「待ってくれ、その口上はもう三度目だぜ、ごていねいには腹も立たないというが、お前の顔を見るたびごとに、一つずつ年を取りそうで、やり切れたものじゃない、頼むから世間なみのあいさつをしてくれ」もっとも、三度目の年始に来た八五郎は、かなり酔っております。「相すみませ…
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