青空文庫

「秩父の奥山」の感想

秩父の奥山

ちちぶのおくやま

初出:「山岳」1914(大正3)年9月

書き出し

何の為に山へ登るか。自分は此稿を書こうとして、筆を持ったまま考に耽っていると、不図心の奥でひそやかな声がそう囁いた。然し自分は今茲にそれを論じようとしていたのでは勿論ない。唯秩父山脈が首都に近い割合に、相当の高さと深さと大さとを有し、麓に一ノ瀬、梓山、栃本などの愛す可き山村を抱いて、二、三泊の旅行ならば、充分に楽しい愉快な山の気分を味わうことが出来るのに、登山者の少ないのはどういう訳だろうと訝しく

2021/02/23

59b0ddf6e8ebさんの感想

著者の実測を交えた奥秩父の山岳誌は、当時もそうであろうが、現在においても素晴らしいガイドブックである。雲取山、甲武信ヶ岳は登頂したことがあるが、当時よりも整備されてはいるものの、本作品の描写に合点がいく。本作品に触れて、奥秩父をまた目指したくなった。

1 / 0