青空文庫

「釜沢行」の感想

釜沢行

かまさわこう

初出:「山岳 第15年第2号」1920(大正9)年11月

書き出し

都門の春はもう余程深くなった。満目の新緑も濁ったように色が濃くなって、暗いまでに繁り合いながら、折からの雨に重く垂れている。其中に独り石榴の花が炎をあげて燃えている火のように赤い。それが動もすれば幽婉の天地と同化して情熱の高潮に達し易い此頃の人の心を表わしているようだ。此際頬杖でも突きながら昔の大宮人のように官能の甘い悲哀に耽るのも、人間に対する自然の同情を無にしたものではなかろうが、自分は一度試

2019/10/29

19双之川喜41さんの感想

 大正時代の 山行は 今では考えられないような装備で 例えば レインコートは油紙 糧食は白米 スパッツは脚絆を 用いたという。 先人未踏と思い込んで 別け入ると 枝が折られていたり 焚き火の跡を 見かけたりで 落胆(らくたん)することもあったらしい。

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