青空文庫

「女婿」の感想

女婿

じょせい

初出:「主婦之友」1925(大正14)年9月~11月

佐々木54

書き出し

嚔清之介君の結婚式は二ヵ月かゝったというので未だに一つ話になっている。新夫婦は式後愛情真に濃かに、一ヵ月と二十何日というもの絶対に引き籠っていた。余り念が入った所為か、清之介君はその揚句初めて出勤する時、ネクタイの結び方を忘れてしまった。こんな筈はなかったのにと、白シャツ一枚で頻に我と我が喉の縊り方を研究している中に悪寒を覚えて、用心の為め又三四日休んだ。元来結婚式と新婚旅行の為め五日の予定で休暇

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