たたかいのなかに
書き出し
母を飢えさせ妻子を飢えさせ幼き弟を稼がせてどうやら俺のいない家が保たれている「飢死の自由」は九尺二間の長屋を占領し共同井戸の水さえくさってまずい芋を煮て仏壇に捧げようとも心から、真に生命の極から諦めぬうらみをこめて手向けとなり俺が死なないようにむざむざとうらみの手に殺されないように無言のいのりがひそんでいる平和な家庭——生活、平和な生存、おしゃべりなしの真剣な愛、他人を侵すことなく他人と助け合い他…
イリュージョン亭チェリスさんの感想
なんの「たたかい」の最中にせよ、残された者を思う言葉の力強さよ。