青空文庫

「友と二人の夜」の感想

友と二人の夜

ともとふたりのよる

初出:「青い果第三輯」1922(大正11)年9月

書き出し

遠い野中の家より私を慕うて呉れる友は今夜も十時がなって帰った夜露を分けて来て呉れてもあたたかいもてなしさえ貧しい私達にはゆるされずひとえの着物のはじを幾度か合せ乍ら語りても聞いてもほほえみ乍ら何程のへだてた思いもなくありのままの事を語らいてお互に解け合うよろこび本箱からは勝手なものをとり出して入れ様ともせず一ぱいに机の上につまされる傍にも又誰ひとりじゃまになる人もなければただ二人自由に束縛の棚をの

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