青空文庫

「橋の上の自画像」の感想

橋の上の自画像

はしのうえのじがぞう

初出:「山繭 創刊号」1924(大正13)年

書き出し

今宵私のパイプは橋の上で狂暴に煙を上昇させる。今宵あれらの水びたしの荷足はすべて昇天しなければならぬ、頬被りした船頭たちを載せて。電車らは花車の亡霊のやうに音もなく夜の中に拡散し遂げる。(靴穿きで木橋を蹈む淋しさ!)私は明滅する「仁丹」の広告塔を憎む。またすべての詞華集とカルピスソーダ水とを嫌ふ。哀れな欲望過多症患者が人類撲滅の大志を抱いて、最後を遂げるに間近い夜だ。蛾よ、蛾よ、ガードの鉄柱にとま

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