青空文庫

「忠告」の感想

忠告

ちゅうこく

書き出し

思想の重圧のために眠りがたい躰には、起つてロココ風の肘掛椅子に腰を下ろすことが必要である。そして膝を組んで、壁の薄浮彫の淡いニユアンスを眺めながら、細巻のシガレツトを一本ふかすうちには、どんな重苦しい思想の悪夢でも退散させることができるものである。しかし、もしあなたがたを圧し付けて眠を妨げるものが鈍重な「思想」ではなくて、あの悪意にみちた「悔恨」であつた夜は——あなたがたが道徳家でないならば、きつ

2023/09/14

decc031a3fabさんの感想

眠れない夜の苦しさを表現することに成功した稀有な作品。非道徳家=自分の感覚を第一にしている人にとっては、悩むのを一時止めてとにかく一晩眠るって思い切るのが意外に出来なかったりするような気がするな。

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