青空文庫

「ある夜」の感想

ある夜

あるよる

初出:「文芸春秋 第五巻第五号」1927(昭和2)年5月1日

書き出し

彼は此頃だらけ切つた恋愛に引摺られてゐることが、ひどく憂鬱になつて来た。その日も彼女は娘をあづけてある舞踊家のF——女史のところへ、二三日うちにあるお浚ひのことで行くと言つて家を出かけるとき、「帰りに武蔵野館に好い写真がかゝつてゐるといふから、ちよつと見て来ようと思ふの。先生もお差閊なかつたら、入らつしやいませんこと?」と彼を誘つた。彼は以前は余り見なかつた活動を、彼女がゐるために時々見る機会があ

2022/05/03

フロントリーフさんの感想

学生の頃に初めて目にした「自然主義」という字面には、青い山河と向き合うような爽やかさを感じた。今となっては沈滞、煩悶、邪推、すれ違い、煮え切らない恋愛だの家族問題だの……というイメージ。この主人公も例によって、憂鬱な恋愛にケリをつけたがっている。 何となく満たされないのは、自分が虚構に非日常(日常には訪れない破局や解決)を求めているからだと思う。

2022/03/02

19双之川喜41さんの感想

 プロットというほどのものではないけど 男が 愛人と その女友達と 3人で 映画を 見にでかける。最近 愛人の態度が なんとなく でかくなったような 気がしてきて 男は愛しているのに 彼女が不幸にさえならないのなら この恋愛から逃れたい とは思っている。表面を繕っている 交流が なかなか 面白いと思った。

2022/02/13

cdd6f53e9284さんの感想

自然主義作家の書く小説を読んでいると、なんだか共通した印象を持つことに気がつく。 徳田秋声のこの短編などがいい例だ。 ごく濃密な関係で結ばれているはずの相手の行動や考えがさっぱり理解できず、どんどん疑念に囚われてゆく、気まぐれで移り気な女の一方的な行動に振り回されるように描かれるが、さにあらず、身勝手な男の側の裏切りや背信を伏せたうえで、女の側のリアクションだけを書くとなると、こんな感じになることを近松秋江の「黒髪」を読んで実感した。

2020/08/27

16674cff1724さんの感想

私は、この本を読んであと、二つ仮名を知らない、読んでしたり、寝てしたり

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