青空文庫

「びるぜん祈祷」の感想

びるぜん祈祷

びるぜんきとう

初出:「心の花 五ノ一」1902(明治35)年1月

上田2

書き出し

母なるをとめ、わが子のむすめ、賤しくして、また、なによりも尊く、永遠の謀のさだかなるめあて、君こそは人性を尊からしむれ、物みなの造りぬしも、其造りなるを卑まざりき。その胎に照りたる愛は、この花をとこ世に靜けく、温め生ふし開き給ひぬ。ここにゐては愛の央の松あかし。下界人間に雜はりては、望の生ける泉なり。大なる哉、徳ある哉、われらの君よ、恩寵をえまくほりする者、君の御前にまだ來ぬは、その願ひ翼なくして

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