青空文庫

「頌歌」の感想

頌歌

ほめうた

初出:「三田文学 七ノ二」1916(大正5)年2月

上田12

書き出し

わが魂は主を崇め奉るなり。噫今は越方となりし辛き長き途よわれたゞ孤なりしその日よ。都大路の流離よ、御堂へ下る長町よ。宛も若き競技者が方人、調練者の群に急れてか楕圓砂場をさして行く時、一人は耳に囁きつ、またの一人は腕に自由を許しつゝ布もて腱を卷き縛る如きめをみて、わが神々の忙しき足の中をわれは進みぬ。聖約翰祭夏至の頃森陰の音なひよりも、あるは、ダマスコの里水さやぐ山川の音に、荒野の吐息雜り、夕されば

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